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クレジットカードの支払い方法を学ぼう
〜一括払い?分割払い?リボルビング払い?あなたはどれを選ぶ?〜
web.06
(2012.9)
大阪府立三島高等学校 池田 委甲子 先生

1.はじめに

2011年度のクレジットカード発行枚数は、3億2,213万枚で、成人人口比では1人当たり、平均3.1枚程度持っている計算になる(日本クレジット産業協会)。クレジットは消費者が選択できる支払い手段として広く消費生活に浸透してきている。

また、クレジットカードの支払方法もいろいろで、翌月一括払い、ボーナス時一括払い、分割払いやテレビコマーシャルのフレーズでおなじみのリボルビング払いがある。実際に買い物をした場合、それぞれの支払い方法で金額がどうなるかを計算し、手数料を考える授業を展開する。

生徒たちが消費者として主体的に判断し、責任を持って行動できるようになることを目標として、クレジットカードの使用方法について、自らの生活に引き寄せて考えるようなることが望まれる。

2.授業の位置付けとねらい

◇対象学年 2年生
◇対象科目 家庭総合
<「家庭の経済生活」の分野(全4時間)>
・家計と国民経済・国際経済の関係 1時間
・契約の意味と契約上の問題可決方法
(悪質商法  クーリングオフ  契約解除通知を書いてみよう)
2時間
・消費者信用の利用と実態(クレジットカードと支払方法) 1時間(本時)
・意思決定と生活情報(賢い商品選択) 宿題
◇使用教科書など 明日を拓く高校家庭総合 (大修館) ワークブック(大修館)
「クレジットカードのしくみと支払い方法」 プリント

3.授業展開例(1時間):「消費者信用の利用と実態」

過程 学習活動 指導上の留意点
導入 消費者信用の説明
・知らない人にお金を貸すか
借金の仕方 今昔
昔 質屋
  →質草(担保)をとってお金を貸す
今 消費者信用(クレジット)
  → 信用でお金を貸すしくみ
クレジットとは「信用」をもとに、商品やサービスの代金を後払いするシステム
・消費者信用
  販売信用
  消費者金融





クレジットとは信用に対してお金をかしている。
信用とは、
「この人ならお金貸して大丈夫」
勤め先、資産状況などの調査による裏付け。
展開1 販売信用(クレジットカード)の説明
・三者間(消費者、販売店、カード会社)クレジットの仕組み

クレジットカードの申し込み(例)
プリント配布
・三者間クレジットの仕組みをプリントに記入しながら説明。

・カード申し込みに際しては年齢・生年月日・勤め先・資産状況・ローン残高など個人情報を記入し、 カード会社は信用を審査する。
展開2 クレジットカードの支払方法の種類
・翌月一括払い
・ボーナス一括払い
・分割払い
・リボルビング払い
実際に分割払い、リボルビング払いでの買物の支払額、手数料(利息)を計算する。



・分割払い、リボルビング払いでの支払いは手数料(利息)がつく。
利息は年利約12%と多額である。
分割払い、リボルビング払いは得?損?
まとめ クレジットカードを持つ上での注意点
メリット
 現金がなくても買い物できる
 現金を持ち歩かなくてよい
デメリット
 必要以上に買いすぎる
 紛失すると悪用される危険性がある
 など

無計画な使用は多重債務者・自己破産につながる。

・メリット・デメリットを知る。
カードの貸し借り厳禁(規約違反)。
紛失した際、すぐに警察とカード会社に知らせる。




自己破産件数が増えている。
自己破産すると信用情報機関に7年間履歴が残るなどの制約をうける。
配布プリント(イメージ)

4.生徒の感想

・支払いのしくみが分かった。将来に役立つ。
・クレジットカードについてくわしいことが分かった。
・どういう仕組みで支払いができるかわかった。リボルビング払いの計算が難しかった。
・クレジットカードを使用するとき、しっかりといろいろ考えてからじゃないと使ってはいけないと思った。
・クレジットカードの支払いは一括払いで手数料がかからないのがよい。

5.まとめ(おわりに)

上記の生徒の感想で「計算は難しかった」とあるように、授業で説明しながらでも分割払いでの計算は複雑で、手数料(利息)がどれくらいかかるかがわかりにくい。生徒たちには「リボルビング払いは支払い額が一定で支払いやすい」などのイメージ戦略に乗らないような態度を身につけてほしい。

「クレジットカードの支払いは一括払いで手数料がかからないのがよい」「クレジットカ−ドを使用するとき、しっかりといろいろ考えてからじゃないと使ってはいけないと思った」という感想を持つ生徒が多くいた。これにより授業の効果があったと考えられる。

クレジットカードは基本的事柄を理解して利用すれば、便利な支払い手段である。一方、無計画な使い方は、自らの生活の破綻を招く。生徒たちは将来、クレジットカードを持ち、利用する際、支払い条件を比較することや契約内容を確認することなど最低限の知識を身につけて消費者として主体的に利用できるようなってほしい。

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