文字サイズ変更
  • フォントサイズ大
  • フォントサイズ中
  • フォントサイズ小
生命保険文化センタートップページ>学校教育活動>教育の現場から>教育の現場からINDEX>web.09
社会保障制度について、身近であり、知らなければ困ることを知る
web.09
(2014.12)
大阪府立芥川高等学校 稲葉 ゆかり 先生

1. はじめに

社会保障制度は非常に大切なことなのに、大学生で加入手続きの封筒をみてもピンとこない。放っておいてもいいのかと思う生徒の方が圧倒的に多いのが現実である。

学習に当たり、制度の基本的な知識はもちろん、経済的に自立していくためにも、「情報にいかにアクセスするか」「制度をどのように利用するか」ということも伝えるように工夫した。

2. 授業の位置付け

◇対象学年: 3年
◇対象科目: 家庭総合
◇使用教材: 厚生労働省作成副教材
「社会保障って、なに?〜身近な人から学ぶ健康保険や公的年金の話〜」

3. 授業展開例

【1限目】

過程 学習内容 指導上の留意点 準備物等
導入 5分 本時の目的を知る 社会保障について知らないということを気づかせる 「社会保障クイズ」ワークシート(PDF)
10分 社会保障クイズに答える
答え合わせをする
展開 20分 ビデオ
「社会保障って、なに?」視聴
ワークシートに記入しながら視聴させる 使用教材
「社会保障って、なに?」視聴用ワークシート(PDF)
10分 視聴後に分かったこと、わからなかったこと、感想を書く 知らない事を明確にし、これから知るべきことであることを気づかせる
まとめ 5分 本日の授業を振り返る    

【2限目】

過程 学習内容 指導上の留意点 準備物等
導入 5分 前回のビデオ視聴時のワークシートを返却し内容を振り返る 自分のワークシートから前回の内容を思い出させる  
展開 30分 日本の社会保障の考え方を理解する
社会保険
社会福祉
公的扶助
公衆衛生
ワークシートに記入させる 「知らないことが一番怖い、知らないと身を守れない」ワークシート(PDF)
リスクと自助 共助 公助
他の国の現状も知る
高槻市のHPを閲覧する
生活者として自立についても考える
日本年金機構啓発物(PDF)
HPも利用する
10分 高校生として知っておきたい年金について理解し、今後の生活につなげる 20歳になった時の自分の生活につなげてどうすればよいか考えさせる  
まとめ 10分 振り返りシートで年金・医療保険について一番みんなに知らせたいことをまとめる 振り返りシートに記入する 振り返りシート(PDF)

【3限目】

過程 学習内容 指導上の留意点 準備物等
導入 5分 本時の目的を知る 今日の目標を確認する  
展開 30分 社会保障をみんなに知らせるポスターを作る
これまでのビデオ視聴や学習したことの中から
*これは知っておかなければ
*これは大切なこと
*知っていると得する
*一番印象に残っている
などを考えて公共広告ポスターの形にする
見本を見せて、レイアウト、言葉の使い方などイメージさせる
前2時間で使用してきた教材を参照させる
机間巡視してアドバイスをする
授業で得た知識を自分たちでアウトプットすることで学習効果を高めさせる
日本年金機構ポスター(PDF)
カラーペン等用意する
机間巡視してアドバイスをする
まとめ   完成したポスターを黒板に張り出しお互いの作品を見る
感想を書く
他の人が考えていることを知り、新たな視点を持たせる  

4. 生徒の感想

・20歳から年金に加入するのが義務なことを知らなかったから、授業で初めて知って良かったです。 ・大人になってから知るのでは遅いんだなと思いました。 ・思っていたよりも自分が知らないことばかりで驚いた。 ・知らなかったことが理解できて、将来のために良かった。
いつか暇なときに年金制度など学ぼうと思っていたけど、授業で学ぶ機会があってとても良かった。
・今まで詳しく知らなかった社会保障を知ることが出来たし、年金についても詳しく仕組みや何の為かということも知ることが出来たので、将来に役立った。

5. まとめ(おわりに)

社会保障制度についての学習は、生徒達にとって長時間集中することが難しいと思われたので、クイズ、ビデオ、ポスター作りなどいくつかのトピックを入れながら授業の組み立てを考えたが、思った以上に内容をしっかり理解しようとしていた。

これまでは教科書や資料集を使って教材を作ってきたが、ビデオで教材を視聴させることで、生徒にとってより身近なところでの理解になった。具体的な質問もたくさん出て、「知らないではだめだな」と素直に感じて、自分から知ろうとしていた。言葉や制度の解説だけで、上すべりしがちな内容が深く印象に残るものに変わっていったと感じられた。もし時間に余裕があれば、ディベートさせても面白いと思われた。

生徒の感想の中で、具体的に加入手続きまで知りたいという意見も多数あった。

今後も社会保障制度について、知らなければ困るという事を生徒に実感をもって学ばせていきたいと考える。

 

教育の現場からINDEXへ戻る