vol.05 2015.08 セカンドライフと生命保険 保険・福祉介護ジャーナリスト 鬼塚 眞子
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子どもが社会人になり、子育てもようやく一段落するアラフィフ世代。しかし、ほっとするのも束の間、退職が目前に迫っている。自分らしく充実したセカンドライフを過ごすためのライフプランと生命保険のポイントについて考えてみたい。

日本人の平均寿命
末子が社会人になれば、保護者としての責任も一区切りを迎える。『親としてのご褒美に』と旅行に行ったり、趣味を見つけたり、中には大学や資格を取るための学校に通い始める人もいる。
こうしたことが契機となり、考え方や生き方がポジティブになることは素晴らしいことだと思う。

ただ、その前にライフプランや保障の見直しを忘れてはいないだろうか?
「これまで払えていたから」と、退職時まで何の見直しもしない人が現実的に少なくない。
そんな人にぜひ考えてほしいことがある。平均寿命の将来推計だ。

厚生労働省が発表した2014年(平成26年)簡易生命表によると、平均寿命は男性80.50年、女性86.83年となり、表(1)のように推移している。
果たして将来はどうなるのだろうか。内閣府が発表した「平均寿命の将来推計」を見てみると、表(2)にあるとおり、平均寿命は延伸し、2050年には女性の平均寿命が90歳を超える見通しとなっている。そうなると、セカンドライフの期間にも変化が起こる。仮に60歳からをセカンドライフとするならば、アラフィフ世代以降に出生した人(特に女性)は、90歳までの30年間をセカンドライフ期間と想定した方が現実的だろう。

そこで心配となるのがセカンドライフの資金だ。現預金、退職金、退職後の収入見込み、公的年金受給時期と金額を把握したうえで、保険の過不足をチェックすることが不可欠となってくる。
ライフプランを作成したいと思った時には、お役立ちツールとして「e−ライフプランニング」がある()。こうした“長生きリスク”の対策を講じることは忘れないようにしてほしい。

平均寿命の年次推移・平均寿命の将来推計

介護リスク
“長生きリスク”は、他にも考えなければならないことがある。それが「介護リスク」だ。
2014年10月に、厚生労働省は、2013年(平成25年)の健康寿命(日常生活に制限のない期間)を男性71.19歳、女性は74.21歳と公表した。男性は約71歳から、女性は74歳から日常生活に何かしらの制限が生じる傾向にある。

一方で、同年の平均寿命は男性80.21歳、女性は86.61歳だ。
つまり、平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある“不健康な期間”=「介護リスク」を意味することとなり、先ほどの結果から男性は9.02年、女性は12.40年の差があることが分かる。

最近では、介護保険の種類も増え、定期保険よりも安価な介護保険も発売されているので、定期保険の一部を解約または減額などして、組み入れることも検討してみたい。

疾病リスク
医療保障は、どこにポイントを置くべきか?
厚生労働省の調査から「死因順位」(下表)をヒントに考えてみよう。
表をみると、一部自殺はあるものの、がん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中に加え、近年増加してきた肺炎が4大死亡原因となっている。昭和60年から順位に変動はあれど、3大疾病が死亡原因のトップ3であることは変わっていない。

こうした疾病に対して加入している医療保険でどこまでカバーできるのか、医療保険の保障内容を確認することから始めたい。
いずれにせよ、アラフィフ世代は、健康状態を考慮すると、見直しや加入は“最後のチャンス”になるかもしれない。保険料の重視も大切だが、保障の見直しは慎重にすべきだと思う。

性・年齢階級別・死因順位

「e−ライフプランニング」は生命保険文化センターが作成した生活設計シミュレーションツールです。 あなた自身のライフプランを考えるために、 ぜひお役立てください(公益財団法人 生命保険文化センター)。

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プロフィール鬼塚 眞子(おにつか しんこ)

鬼塚 眞子 (おにつか しんこ)

大手生保の営業、業界紙の記者を経て、07年に保険・福祉介護ジャーナリストとして独立。シングルマザーとして二人の子供を育てるほか、認知症の両親の遠距離介護を続けている。近著に「保険選びは本当にカン違いだらけ」(SB新書)。

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