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2016.04 Essay vol.01

マイナンバーの基本的注意事項

ふだんの取り扱いと提出時の注意

Written by 社会保険労務士小野事務所 小野 純 Written by 社会保険労務士小野事務所 小野 純

今年の1月から運用が開始されたマイナンバー制度ですが、「自分には特に影響がない」と感じている方も多いのではないでしょうか。しかしながら、マイナンバーの個人への影響はまさに「これから」であり、注意事項を守っていかないと「気付いた時には手遅れだった」ということにもなりかねません。そこで今回から3回にわたってマイナンバーについて個人の方にまつわる注意事項にスポットを当てて取り上げていきたいと思います。

持っているはずのマイナンバーだけど…

マイナンバー(以下、個人番号)は住民票登録のある自治体から「通知カード」として世帯ごとに簡易書留で送付されています。すでに対象者全員に12ケタの数字(個人番号)が記載された通知カードを送付済みのはずなのですが、不在で引き取りに行っていない、あるいは住民票の住所は実家になっているので家族が持っている、などのケースがあるようです。まだ一度もご自分の「通知カード」を見たことがない方は、早急に住民票のある自治体や家族に確認しましょう。また、通知カードに記載されている個人番号は悪用されるおそれもありますので、大切に保管しておきましょう。

通知カードを紛失したら…

先ほど申し上げたとおり通知カードには大切な個人番号が記載されているのですが、「すでに紛失してしまった」という方も実はいるようです。届いているはずの通知カードを紛失してしまった時は最寄りの警察に「遺失届」を提出し、「受理番号」を発行してもらう必要があります。その受理番号をもって市区町村の役所に行くと500円で再交付の手続きが行えます。マイナンバーが漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められる場合でなければ、再交付後も同じ番号で通知カードが発行されます。

個人番号カードと紛失時対応

通知カードは薄い紙製で紛失しやすく、身分証明として使用できません。希望者には「個人番号カード」が発行されます。この個人番号カードはプラスチック製で通知カードの情報の他に顔写真とICチップが内蔵されており、このカードのみで身分証明として使用できます。もし、この個人番号カードを紛失した場合は、警察への届け出とともに、ICカードの機能を停止させるため【個人番号カードコールセンター ℡0570-783-578(全国共通ナビダイヤル)】に電話してください(紛失・盗難などによる一時利用停止については365日24時間対応)。その後、市区町村の役所で個人番号カードの再交付の手続きを行います。

個人番号を要求される場面

さて、ではあなたの大切な個人番号が要求される(必要となる)場面はどのようなものがあるのでしょうか?以下の表に主な例を挙げてみましょう。

要求する者 目 的
会社(勤務先) 給与所得者の源泉徴収票、扶養控除等異動申告書。雇用保険や社会保険(平成29年以降)の手続き等。
契約先 (士業や保険募集人等で)報酬を受け取ることによる支払調書。
不動産業者等 不動産譲渡の対価、仲介料、家賃、等を受け取る場合。
生命保険、金融機関等 生命保険に関する支払調書、投資信託における源泉徴収等。
税務署、ハローワーク、労基署等 各種の税手続き、労働・社会保険に関する給付関係手続。日本年金機構のマイナンバー利用開始は当面の間延期)

生命保険会社におけるマイナンバー(個人番号)

会社に勤務されている方は源泉所得税や雇用保険等の手続きがありますので、番号提出の必要性は理解しやすいと思います。では、生命保険会社においてなぜ個人番号が必要になるかというと、生命保険会社から満期保険金や死亡一時金、それに年金などの保険金等が一定額支給された際、税務署に提出する支払調書に、保険契約者および保険金等受取人の個人番号の記載が義務付けられているからです。生命保険会社から個人番号の提出依頼があった場合には協力するようにしましょう。

提出時の注意

個人番号は悪用されるおそれもあるため、ご自分の個人番号提出時には慎重さが要求されます。手渡しが理想ですが、郵送での提出場面もあることと思います。この場合、雇用保険手続においては「追跡履歴の確認が可能な書留郵便などを利用してください」とされていますので、これに準じた扱いが望ましいでしょう。

プロフィール

小野 純

小野 純(おの じゅん)

2003年社会保険労務士小野事務所を開業。2007年に上位資格である特定社会保険労務士の資格を取得し、個別労働紛争解決業務対応事務所となる。
企業顧問として「労働・社会保険手続」「就業規則」「労務相談」「個別労働紛争あっせん代理」等の業務に従事。上記実務の他、社労士関連の講演、各企業の労務管理研修等の講師活動も展開。
【主な著書「従業員100人以下の中小規模事業者のためのマイナンバー対応(共著)」(税務研究会出版局)】

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