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生命保険文化センタートップページ>学校教育活動>教育の現場から>教育の現場からINDEX>web.02
平成28年度
高校生の消費生活と生活設計に関するアンケート調査報告
web.02
(2017.7)
生命保険文化センター
 

〈1〉消費生活分野

〈2〉生活設計分野

この調査は、高校生の普段の生活行動から消費者としての側面、生活設計に対する考え方を明らかにすることを目的として、平成24年度に第1回調査を実施しました。今回の調査は4年ぶり2回目となります。このたび本調査について調査報告をまとめましたので、結果の概要を〈1〉消費生活分野、〈2〉生活設計分野に分けてご報告します。

調査の概要

(1)実施主体
公益財団法人消費者教育支援センター
公益財団法人生命保険文化センター

(2)調査地域
全国

(3)調査対象
高等学校1年生、2年生、および3年生
調査は高等学校1年生と2年生として依頼したが、結果的に3年生のサンプルが含まれていたため、それも含めて集計を行った。

(4)抽出方法
二段無作為抽出法
「全国学校総覧2012年版」掲載の国公私立の高等学校(分校、定時制等も含む)から等間隔に無作為抽出した663校に対し、郵送で各校約40人に対し調査を依頼。そのうち、83校から承諾があり、担当教諭に対し調査票を一括送付した。

(5)調査方法
質問票によるアンケート調査(郵送調査法)

(6)調査時期
平成28年7月

(7)サンプル数
3,153
なお本調査に先立ち、平成28年3月に高等学校4校(189人)に対して予備調査を実施し、調査票の検討を行った。また調査対象校のうち10校に対してヒアリング調査を行った。

 

〈1〉消費生活分野

報告者/消費者教育支援センター 研究員 野中奈美

機テ常生活について

◆興味があること

前回調査の選択肢に、新たに今回は「音楽」「アニメ」「インターネット」の3項目を追加して調査しました。その結果、これら3項目が比較的上位に入ったことから、その他の多くの項目で減少傾向がみられました。

特に「友達付き合い」は、男子▲16%、女子▲19.7%と大幅に減少しました。一方、女子の「SNS」は前回調査に比べ+19.4%と大幅に上昇したのが特徴的です。

興味があること

◆授業以外の時間の過ごし方

前回調査と比較して、変化が大きかった項目について挙げます。
まず減少したものですが、男子「友人と話をする」、女子「マンガや雑誌を読む」が大幅に減少しています。

一方、増加傾向にあるのが女子「携帯・スマホでメールやSNSをする」、女子「家族と話をする」で、いずれも大幅に増加しました。友人や家族と話をする女子が増加傾向にある一方で、男子は減少傾向にあり、性別により差がみられました。

授業以外の時間の過ごし方

供イ小遣い、アルバイト等のお金について

◆お小遣いの有無

今回調査で「定期的にもらっている」は5割強で、前回とほとんど変わっていません。「定期的にもらっている」「その都度もらっている」を合わせた、お小遣いをもらっている割合は7割台半ばで、これも前回とほぼ変わりありませんでした。

また、1カ月にもらっている金額は、前回平均値が4,585円、今回は359円増加して4,944円という結果になりました。

お小遣いの有無

◆貯金の有無について

「目的をもってお金を貯めている」「目的はないが、お金を貯めている」を合わせた、お金を貯めている割合は、今回調査で64.3%と、前回調査との大きな差はみられませんでした。

「目的をもってお金を貯めている」割合について性別で比較すると、前回調査では性別による差はありませんでしたが、今回調査では女子のほうが7.4%高いという結果になりました。

「目的をもってお金を貯めている」人に貯金の目的を自由回答で聞いたところ、多いものから順に「欲しいものを買うため」、「将来のため」、「遊び・旅行のため」となりました。

貯金の有無

◆お金の管理 お小遣い帳等の記録

お小遣い帳等の記録を「つけている」、「ときどきつけている」、「以前あるが、今はつけていない」を合わせた、お小遣い帳等の記録の経験に注目したところ、前回・今回ともに約4割と、ほとんど変化はみられませんでした。また、性別では、女子のほうが男子より2割ほど高いという結果になっています。これも前回と変わらない傾向です。

お金の管理 お小遣い帳等の記録

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◆欲しいものがあるとき、参考にする情報

「欲しいものがあるとき、参考にする情報源は何か」という質問を今回調査で新たに加えました。その結果、男女ともに上位3項目は、「インターネット・SNS」、「友達からの話」、「テレビ」の順でした。「インターネット・SNS」は特に高く、男女とも約8割が参考にしているという結果でした。

その他、性別で差がみられた項目を挙げると、「保護者からの話」、「雑誌」は大幅に女子のほうが高くなりました。女子は複数の情報を参考にしているという結果になったのに対し、男子は上位3項目に集中する傾向がみられました。

欲しいものがあるとき、参考にする情報

◆買い物の傾向

「とてもあてはまる」、「ややあてはまる」を合わせた、「あてはまる傾向」に着目して前回調査と比較しました。

変化がみられたのは、「品質よりも見た目で買う方だ」、「買い物のために情報収集をする方だ」、「偽ブランド品であっても本物とそっくりであれば買う方だ」の3項目です。

「品質よりも見た目で買う方だ」は前回に比べ6.9%減少、「偽ブランド品であっても本物とそっくりであれば買う方だ」は前回に比べ5.1%減少しました。

「買い物のために情報収集をする方だ」は6.5%増加しました。

品質よりも見た目で買う、偽ブランド品でも本物とそっくりなら買うといった傾向の割合が前回より若干ですが減少していることから、高校生の消費生活に対する意識は、前回調査時よりも高まっているのではないかと推測できます。

買い物の傾向

◆「契約の知識」正答率

これは「契約の知識」についての正誤問題でした。

「有料アプリのダウンロードは契約」は男子56.8%、女子62.2%と、男女ともに最も高い正答率となりました。

次いで、「ネット購入はクーリング・オフ可」の正答率は、男子52.6%、女子57.8%と、インターネットに関する問いで比較的高い正答率となりました。

「契約は口約束でも成立する」、「契約に契約書は必要である」といった、契約成立の基本的な知識を問う項目では、正答率が3割前後となっています。

今回、契約の知識についての質問を初めて行いましたが、特に契約成立の基本的な知識を問う項目で正答率が3割前後にとどまっていたことから、今後民法改正により成人年齢が引き下げられた場合、消費者トラブルが深刻化することが懸念されます。18歳までのこの分野における学習が、今後は非常に重要になってくると思われます。

「契約の知識」正答率

検シ搬單渡叩Ε好沺璽肇侫ン・パソコン利用について

◆携帯電話・スマートフォンの利用目的

24年度の前回調査では、男女ともに1位だった「メールをするため」は、今回男女ともに大幅に減少しました。一方、今回調査で男女ともに1位だった「SNS」は、男女ともに今回大幅に増加しています。これらの大幅な増減は、以前はメールで行っていた友人とのやり取りを、今はSNSを中心にやり取りするように変化したことが大きな要因と考えられます。

その他、性別で差がみられた項目を挙げると、「ゲームをする」は男子のほうが高く、「写真を撮る・加工する」は女子が高いといった違いがみられました。

携帯電話・スマートフォンの利用目的

◆インターネットでの購入経験

前回調査との比較では、「買ったことがあるがほとんど買わない」の割合が9.1%増加しています。また、「買ったことがない」の割合は11.2%減少しています。インターネットでの購入経験が前回に比べ1割ほど増加していることがわかりました。

インターネットでの購入経験が「ある」と答えた人に対して何を購入したかを聞いた質問では、男女ともに1位は「洋服や靴」でしたが、その割合は男女で大きく異なり、女子の方が20.6%高い結果になりました。

その他、性別により違いがみられた項目がいくつかありました。「アプリのダウンロード」、「ゲームソフト」は男子の方が大幅に高く、「DVD・CD」、「映画やコンサートのチケット」は女子の方が大幅に高い結果になりました。このように、インターネットで購入するものは性別により大きく異なっていることが分かりました。

インターネットでの購入経験

【消費生活分野 おわりに】

この分野では性別により異なる結果が多くみられたことから、前回調査との比較に加えて性別による比較を中心にご報告しました。なお報告書には学年別の結果も掲載していますので、そちらもぜひご覧ください。

〈2〉生活設計分野

報告者/生命保険文化センター 生活情報室 主任 高須周作

后ゾ来について

〈2〉生活設計分野は、アンケート調査の「 将来について」を 嵜箆や将来」に関する項目、◆峽觝Г篁劼匹癲廚亡悗垢觜猝棔↓「リスク管理」に関する項目の3つに分けてご報告します。

 嵜箆や将来」に関する項目

◆将来就きたい職業があるか

「将来就きたい職業があるか」という項目では、全体の6割台半ばが「決めている」と回答しました。

「決めている」と答えたのは、学年別では3年生が突出して多くなったのですが、1・2年生では大きな差はみられませんでした。 性別では、女子のほうが「決めている」と回答した人が多く、男女差がみられました。

将来就きたい職業があるか

◆将来就きたい職業〈学年別〉

将来就きたい職業の上位3位をみると、公務員、会社員、保育士・幼稚園教諭などに人気が集中しています。

学年が上がると増加がみられた職業は、会社員・事務員・秘書、接客業・営業・販売、建築士・測量士・大工・左官等です。逆に学年が下がると増加がみられたのは、芸能人、スポーツ選手などです。

将来就きたい職業〈学年別〉

◆将来就きたい職業〈性別〉

性別では大きな違いがみられ、男女それぞれまったく異なる職業に人気が集中しています。

男子は上位から「技術者・整備士」、「プログラマ・システムエンジニア」、「建築士・測量士・大工・左官等」、「警察官・海上保安官・消防士」、「製品製造」の順となりました。

女子は、「保育士・幼稚園教諭」、「看護師・歯科衛生士」、「調理師・栄養士」、「理容師・美容師・エステティシャン」、「デザイナー・画家・写真家・作家等」の順になりました。

将来就きたい職業〈性別〉

◆卒業後の進路〈学年別〉

卒業後の進路については学年別では大きな差はみられませんでした。半数近くが「大学に進学する」と回答しています。

卒業後の進路〈学年別〉

◆卒業後の進路〈性別〉

性別では、比較的差がみられました。女子は「専門学校」「短大」が多く、男子は「大学」「就職」が多い結果となりました。

卒業後の進路〈性別〉

◆高校卒業後の進路について親と話すか

「高校卒業後の進路について親と話すか」の質問には、全体の7割が「話す」、「ときどき話す」と回答しています。
学年別では、学年が上がるごとに親と話す割合が高くなっていきます。
性別では、女子のほうが高い結果となり、「将来就きたい職業を決めているか」の結果と似た傾向があります。

高校卒業後の進路について親と話すか

◆峽觝Г篁劼匹癲廚亡悗垢觜猝

◆結婚願望

「結婚したいですか」という質問には、全体の7割が「結婚したい」と回答しています。
学年ではあまり差はみられなかったのですが、性別では女子のほうが6.4%とわずかですが高くなりました。
結婚希望年齢は、全体で25歳と、学年や性別による差はみられませんでした。

結婚願望

◆結婚したくない理由

先の質問で「結婚したくない」と答えた人にその理由を聞きました。これは前回調査にはない新規の項目です。
学年別・性別ともに「自分の自由な時間がなくなるから」が最も多くなりました。
学年や性別で差がみられた項目を挙げると、学年別では「なんとなく面倒だから」と「家族を持つと大変そうだから」が、学年が上がるにつれ増加しました。性別では、「家族を持つと大変そうだから」が約10%、「金銭的に余裕がなくなるから」が約26%男子のほうが多いという結果となり、男女差がみられました。

結婚したくない理由

◆(子どもが生まれてからの)将来の働き方

子どもが生まれてからの働き方については、「育児休暇を取り、職場に復帰する」の割合が全体で最も高く、学年別による差はあまりみられませんでした。しかし、性別でみると、育児休暇を取ると答えた男子は女子に比べて少なく、男子は「育児に関係なく働きつづける」と答えた割合が53.1%と最も高くなりました。男女差がかなりみられた項目です。

(子どもが生まれてからの)将来の働き方

「リスク管理」に関する項目

◆将来の不安なこと〈学年別〉

「将来の不安なことは何ですか」という質問に学年別の差はあまりみられず、多くの人が高校卒業後の進路や就職など近い将来に不安を抱えていることがわかりました。結婚や老後など、遠い将来についてはあまり不安に感じていない傾向があります。

将来の不安なこと〈学年別〉

◆将来の不安なこと〈性別〉

性別でも同様で、「就職」や「卒業後の進路」の割合が上位となり、顕著な差はみられませんでした。

将来の不安なこと〈性別〉

◆将来が思い描ける年齢

7割近くの人が「まったく想像できない」「高校卒業後まで」「20歳まで」のいずれかに回答しており、「将来の不安なこと」との整合性がみられます。

◆ 万が一のことに備えるための手段について親と話すか

「万が一のことに備えるための手段について親と話すか」については、多くの人が「あまり話さない」「まったく話さない」と回答し、学年別や性別による差はみられませんでした。

万が一のことに備えるための手段について親と話すか

以上で平成28年度 高校生の消費生活と生活設計に関するアンケート調査報告を終わります。

 

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