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先進医療とは? どれくらい費用がかかる?

厚生労働省が認めた高度な医療技術

特定の大学病院などで研究・開発された難病などの新しい治療や手術などは、ある程度実績を積んで確立されると、厚生労働省に「先進医療」として認められます。

先進医療は、公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術などです。
評価の結果、公的医療保険の対象となったり、対象から外れたりするなど先進医療の内容は時とともに変化します。
2024(令和6)年2月1日現在、先進医療は78種類となっています。

先進医療の技術料は全額自己負担

先進医療の技術料は公的医療保険の対象外で、全額自己負担になります。その他の診察料、検査料、投薬料、入院料などは公的医療保険が適用されます。

・厚生労働省に届け出た医療機関以外で先進医療と同様の治療・手術などを受けても先進医療とは認められません。

・医療技術ごとに対象となる症状等があらかじめ決まっていますので、該当しなければ先進医療とは認められません。

・先進医療と認められない場合は、全てが公的医療保険の対象外となり、診察料を含め全額自己負担となります。

先進医療自己負担例

  • 月給は「標準報酬月額」の範囲を指します。標準報酬月額は26万円・28万円など50等級に区分されていて、例えば標準報酬月額26万円は月給(報酬月額)25万円以上27万円未満の範囲を示しています。

先進医療の例

先進医療技術技術料(1件当たり平均額)平均入院期間年間実施件数

陽子線治療

2,659,010円 15.6日 824件

重粒子線治療

3,135,656円 4.2日 462件
抗悪性腫瘍剤治療における薬剤耐性遺伝子検査 37,514円 50.6日 202件

ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)

28,140円 2.7日 844件
細胞診検体を用いた遺伝子検査 80,522円 4.3日 282件
内視鏡的胃局所切除術 210,717円 8.6日 37件
子宮内膜受容能検査1 130,409円 4,847件

<中央社会保険医療協議会「令和5年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」/令和5年12月7日を元に技術料を算出>

先進医療の実績

実績報告
対象期間
先進医療
技術数
実施医療
機関数
全患者数総金額保険外併用療養
費の総額
(保険診療分)
先進医療
費用の総額

全医療費の
うち先進医療分の割合

2022.7.1

2023.6.30
81種類 477施設 144,282人 約765.1億円 約663.9億円 約101.2億円 13.2%

注:

  1. 1施設で複数の先進医療技術を実施している場合でも、1施設として計上。
  2. 1施設で先進医療Aと先進医療Bの両方を実施している場合でも、1施設として計上。

<中央社会保険医療協議会「令和5年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」/令和5年12月7日>

参考アイコン 混合診療とは?

「混合診療」とは、保険診療と保険外診療を併用することをいい、日本では原則禁止されています。保険外診療を受けると、保険診療の部分も含む医療費の全額が自己負担となります。しかし、保険外診療であっても一定の条件を満たした「評価療養」「選定療養」「患者申出療養」の場合は、保険診療部分について一般の保険診療と同様に扱われます。

評価療養・選定療養・患者申出療養

関連項目