暑い日が続いた夏もそろそろ終盤に入り、令和元年10月からの消費税率10%への引き上げも、カウントダウンに入りました。この、消費税率10%(消費税7.8%、地方消費税2.2%)への引き上げは、平成27年(2015年)、平成29年(2017年)と2度延期されたわけですが、どうやら3度目の延期はなさそうです。

消費税率引き上げの延期とともに、実施が延期されてきたものに「年金生活者支援給付金」があります。

この「年金生活者支援給付金」は、年金を含めても所得が低い方の生活を支援するために、消費税率引き上げ分を使って年金に上乗せして給付されるもので、]稽霰金生活者支援給付金∧簑的老齢年金生活者支援給付金障害年金生活者支援給付金ぐ簑嫁金生活者支援給付金といった4種類の給付金制度があります。

その概要をみてみますと、,痢嶇稽霰金生活者支援給付金」は、65歳以上の老齢基礎年金(国民年金の年金)の受給者で、前年の公的年金等の収入とその他の所得との合計額が一定基準以下(*1)、かつ、同一世帯の世帯員全員が市町村民税非課税の場合に給付されるもので、その対象者は約610万人となっているようです。

(*1) 毎年度政令で定められ、令和元年度は「779,300円以下」となっています。

給付される金額は、20歳から60歳になるまでの40年間(480月)の国民年金保険料の納付月数と免除月数で算出されます。具体的には「(5,000円(*2)×国民年金の保険料納付月数÷480月)+(10,834円(*3)(*4)×保険料免除月数÷480月)」となります。例えば、国民年金の保険料納付月数が360か月(30年)、保険料免除月数(全額免除)が120か月(10年)の場合の給付月額は、「(5,000円×360月÷480月)+(10,834円×120月÷480月)」で約6,450円となります。

(*2) 毎年度、物価の変動に応じて改定されます。
(*3) 保険料1/4免除期間は5,417円で計算されます。
(*4) 老齢基礎年金額の改定に合わせて改定されます。

次に、△諒簑的老齢年金生活者支援給付金は、,力稽霰金生活者支援給付金で定める一定の基準(*1)を満たさない場合、老齢年金生活者支援給付金の受給者と所得総額が逆転しないよう、政令で定める一定の金額(*5)以下の人に、補足的な給付を行うものとされており、その対象者は約160万人となっているようです。

(*5) 毎年度政令で定められ、前年の公的年金等の収入とその他の所得との合計額が令和元年度は「879,300円以下」となっています。

最後に、の障害年金生活者支援給付金・い琉簑嫁金生活者支援給付金についてみてみますと、前年の所得(障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれない)が一定の基準以下(*6)の障害基礎年金受給者と遺族基礎年金受給者(いずれも国民年金の年金受給者)に、月額5,000円(*2)(障害等級が1級の場合は6,250円)を給付するというもので、その対象者は約200万人となっているようです。

(*6) 扶養親族数によって異なり、令和元年度は「扶養親族が0人の場合462万1,000円以下」となっています。

以上、年金生活者支援給付金の概要をみてきましたが、これに要する費用は約1,859億円(財務省:令和元年度予算)とされています。今年度の予算上は10・11月分(12月支給)、12月・1月分(2月支給)の4か月分です。来年度以降はさらに多くの財源が必要になりますが、全て消費税の引き上げ分で賄われるということになります。

プロフィール

佐藤 洋子

田村 三雄(たむら みつお)

社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー。田村社労士・CFP事務所代表。
官公庁・労組等での年金制度を中心とした講演や企業での労務相談、
ライフプランセミナーの講師、執筆活動などを行っている。
趣味は映画観賞と散歩。

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