手術したのに手術給付金が受け取れないのはなぜ?
保障が始まる前の病気やけがによる手術、治療を目的としていない手術などは給付の対象外です
医療保険や、手術保障のある特約を付加した生命保険を契約していると、どんな手術をしても手術給付金を受け取れると考える人がいるかもしれません。しかし、それは違います。
例えば、保険による保障が始まる前(責任開始期前)に発生していた病気やケガを原因として責任開始後に行った手術は、原則として給付の対象外です。
また、次のような場合も給付の対象外となり、手術給付金を受け取れません。
治療を目的としていない手術を受けた場合
例えば、美容整形、病気が直接の原因でない不妊手術は、治療を直接の目的としていないため、一般的には手術給付金を受け取れる手術には当てはまりません。診断や検査(生検や腹腔鏡検査など)のための手術も同様です。
約款に記載されていない手術を受けた場合
手術給付金を受け取れるのは、治療を直接の目的として、約款に記載されている手術をした場合です。
給付の対象になる手術は、契約している生命保険会社や商品、契約した時期によって異なることがあります。
最近は、公的医療保険対象の手術を手術給付金の対象とするタイプが増えてきています。
<公的医療保険対象の手術を対象とする商品の例>疾病または傷害の治療を目的とし、以下の条件に合致する手術・放射線治療が対象 入院中に受けた手術: 入院給付金日額の10倍 |
一般的に創傷処理や抜歯手術などの軽微な手術を除外していますが、除外の対象となる手術は生命保険会社により異なるため、契約している生命保険商品の約款を確認しましょう。
※放射線治療について
放射線治療は医科診療報酬点数表で放射線治療料の算定対象となるため、一般的に「手術給付金」ではなく、「放射線治療給付金」として受け取れます。商品によっては手術給付金として受け取れるものもあります。
また、約款のなかで「別表」として88種類の手術が列記されている場合もあります。手術の種類に応じた金額(入院給付金日額に対する倍率)も併せて列記され ています。
<88種類の所定の手術を対象とする商品の例>帝王切開娩出術 :入院給付金日額の10倍 |