税金に関するQ&A
年金受給権の評価方法とは?
年金が相続税・贈与税の課税対象となる場合、所定の計算方法があります
「年金受給権の評価方法」(相続税法24条)とは、生命保険契約による年金受給権(年金を受け取る権利)を相続や贈与によって取得した場合の評価方法のことです。
対象となる契約例
- 個人年金保険で贈与税の対象となる場合
- 契約者(保険料負担者):(A)
- 被保険者:(B)
- 年金受取人:(B)
- 死亡保険金を年金形式で受け取り、相続税の対象となる場合
- 契約者(保険料負担者):(A)
- 被保険者:(A)
- 年金受取人:(B)
年金受給権の評価方法
相続・贈与が年金受取開始以後の場合(年金受取開始となるものを含む)
次のいずれか多い額が年金受給権の評価額(年金の権利評価額)となります。
- 解約返戻金の額
- 年金に代えて一時金の給付を受けられる場合は一時金の金額
- 予定利率等をもとに算出した金額
(予定利率とは、生命保険の保険料の計算等に用いられる基礎率の1つです)
つまり、将来受け取る予定の年金総額ではなく、現在価値を評価額として課税の対象にするイメージです。
【参考】相続税・贈与税の対象となった年金の所得税(雑所得)
相続税法24条で評価した後の年金に対する所得税の課税は以下のとおりです。
- 受け取る年金額のうち、相続税・贈与税の課税対象になった部分は所得税・住民税の課税対象になりませんが、それ以外の部分は2年目以降、所得税・住民税の課税対象になります。
- 2年目以降の課税部分は経過年数ごとに同額ずつ段階的に増加する簡便な計算方法(単位計算)を用います。なお、1年目は非課税です。
・計算式は年金の種類や、相続税(贈与税)評価割合などによって異なります。
・詳しくは国税庁のHPをご確認ください。