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生命保険に関するQ&A
保険金・給付金の受け取りに関すること

指定代理請求制度って、どんな制度なの?

被保険者本人に「特別な事情」がある場合に指定代理人が保険金等を請求できる制度です

指定代理請求制度とは、被保険者本人に「特別な事情※1」がある場合、契約者があらかじめ指定した代理人が被保険者に代わって、保険金等を請求できる制度です。代理人を指定する際に、契約者は被保険者の同意を得る必要があります。

※1「特別な事情」とは(ある生命保険会社の例)

  1. 傷害または疾病により、保険金等を請求する意思表示ができないとき
  2. 治療上の都合により、傷病名または余命の告知を受けていないとき
  3. その他(1)または(2)に準じた状態であるとき

指定代理請求できる保険金・給付金の種類は生命保険会社によって異なりますが、被保険者が受取人になっている給付です。

例えば、入院給付金や手術給付金、高度障害保険金、特定疾病保険金、リビング・ニーズ特約保険金、介護保険金・介護年金などがあります。被保険者と受取人が同一人の場合の満期保険金や年金などを代理請求できる生命保険会社もあります。

また、契約者と被保険者が同一人の場合の「保険料払込免除」についても、代理請求することができます。

一般的には契約に「指定代理請求特約」(特約保険料は不要)を付加して、指定代理請求人を指定します。

特約ではなく、保険金受取人と併せて契約時に指定代理請求人を指定する生命保険会社もあります。

なお、契約途中でも被保険者の同意を得て、指定代理請求人の指定や変更ができます。

指定代理請求人には、あらかじめ支払事由および代理請求できることを説明しておきましょう。

指定代理請求人の範囲※2は生命保険会社によって異なります。

※2指定代理請求人の範囲(ある生命保険会社の例)

  • 被保険者の戸籍上の配偶者
  • 被保険者の直系血族
  • 被保険者と同居または生計を一にしている被保険者の3親等内の親族

(請求時点にも、代理人は上記の範囲内であることが必要です)

<留意点>

生命保険会社は指定代理請求人からの請求に基づいて保険金等を支払ったことを被保険者に連絡することはありません。

したがって、被保険者が知らない状況で、保険金等が支払われたことにより、保障内容(保険金額、保険料)が変わったり契約が消滅したりすることがあります。

保険金等が支払われた後に、契約者(被保険者)から契約内容についての問い合わせが直接生命保険会社にあると、生命保険会社は回答せざるをえないこともあります。

指定代理請求特約のほか、「保険契約者代理特約(制度)」を取り扱っている生命保険会社もあります。
「保険契約者代理特約(制度)」は、契約者に代わって手続きを行うことができる特約です。
契約者が契約に関する手続きの意思表示ができない場合などに、あらかじめ指定された契約者代理人が住所変更、解約など所定の手続きを行うことができます。

指定代理請求制度を利用できない場合、「成年後見制度」を利用して請求する方法もあります。