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教育の現場から
No.02

高校公民科授業実践報告『エンカレッジスクールにおける社会保障制度と民間保険に関する授業実践』

 東京都立秋留台高等学校 梅林 知輝 先生

都立秋留台高等学校の梅林と申します。お願いいたします。

最初に諸々の紹介をさせていただきます。私は教員歴5年目で、初任校の教員を続けています。大学院の修士ぐらいから経済教育に関心を持ちました。

次に学校についてお話します。都立学校の先生であれば名前は聞いたことあるかと思いますが、東京都あきる野市にある学校です。全日制普通科7クラスから成っており、エンカレッジスクールというものに指定されており、「学び直し」が学校の基軸となる学校となります。

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公民科と家庭科

初めに、公民科を中心とした学習指導要領上の取扱いを述べたいと思います。社会保障に関しては、基本的に公民科の公共もしくは政治経済での取扱いが中心です。公共では、社会保障制度の現状や課題、こういったものを取り扱う際には、財政の持続可能性と関連付けて扱い、受益と負担の均衡や世代間の調和に注意をして触れるように示されています。また、高福祉・高負担、低福祉・低負担といった視点から考えたり、世代の受益と負担、近隣住民などと助け合う視点で考えたりすることが示されています。貯蓄や民間保険などにも触れ、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるようにするにはどうすればいいかを多面的・多角的に考察、構想、表現するといったことが示されています。


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政治・経済に関しても、社会保障費の財政負担の増大を含めると示されています。真に豊かで持続可能な福祉社会の実現ということで、政治・経済は福祉社会という概念が実際に文言として取り扱われています。また、子育て支援や教育費の支援と生活保障など、日本のこれからの充実した福祉社会について自分の考えを説明、論述でき、自助としての医療保険、生命保険、私的年金保険などの民間保険の役割などについても調べ、広い視野から持続可能な社会保障の在り方について考えるということで、キーワードになるのは、やはり持続可能性と、将来的話として、自分の次の世代を考えたときにどういう社会になっているのかを広い視点で考えることが示されています。

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公民科と家庭科の学習指導要領を比較してまとめてみました。左は公民科の学習指導要領上でよく出てくる文言をピックアップしています。公民はどちらかと言うと、社会保障の制度的な面があると読み取れます。真に豊かで持続可能な福祉社会や持続可能な社会保障の在り方といったように、かなり幅が広い書き方がされています。対照的に、右の家庭科はもう少し絞った書き方がされています。例えば、リスク管理も踏まえた家計管理であるとか、事故や病気であるとか、経済の管理、計画、預貯金、民間保険等です。公民科よりも個の視点で指導するようなことが示されています。

公民科は制度全体の視点であるマクロ、家庭科は個の視点であるミクロとそれぞれまとめることができます。両方の科目で教えるのがもちろん大事ですが、公民科は割と広い視野からアプローチし、家庭科は個の視点からアプローチすることが大事なのかなと思っております。

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授業内容は後ほどご紹介しますが、社会保障や保険を生徒がどのぐらい知っているのか、授業をする前にざっくばらんに聞いてみました。例えば、社会保障と聞いて、何をイメージするかとの問いに対して、保険証や、何かあったときに社会もしくは政府が生活やお金を保障してくれるもの、また、医療保険や年金、生活保護などの回答があり、結構知っていることが分かりました。社会保障の言葉自体が壮大なイメージがありますが、具体的な事例で考えてみると、実は生徒は知っていたり、関心があったりすることが授業を行う前に感じた印象です。

授業のポイント

授業をする中で意識したことをいくつかご紹介します。公民科の授業で私が実際に学生時代に感じたことでもありますが、言葉が全部漢字であるといった、パッと見て難しいなと思う用語が多い点です。ですので、難しく思える用語や語句を、実生活や自分ごととして伝えるための工夫をしました。

例えば発問です。授業毎に問いを立てるのが主流になってきていますが、生徒が自分事として捉えられるような発問を投げかける工夫をしています。また、内容面についても、教員の実体験を伝えることはかなり行いました。教科書ベースで勉強するのは前提として、プラスとして実体験を伝えていくことによって、実生活、自分ごとにより落とし込みやすいかなと思い、ポイントに置いています。

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二つ目として、資料などから多様な考え方に触れ、自己判断させるということで、授業をする中で、これが絶対正しいといったことではなく、判断するのは生徒自身です。ですので、視点となる資料は複数出さなければいけないと思っています。

工夫として資料提示と記載していますが、一面的な資料提示にすると、それが正解だと思われかねないため、複数の視点から示しています。また、客観的に判断できる資料を多用することで、自分自身で判断するきっかけになります。

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自己判断をさせるのがポイントだと申し上げましたが、自分自身で判断した考え方をそのまま閉ざしておくのは、自分の考えの深まりには繋がらないため、周りと共有をすることが大切です。合意形成といった言葉に言い換えられるかと思いますが、ペアワークやグループワークによって、自分の考えと班の考えを共有する活動もしているところです。

自分の考えを発表してくださいと言って、発表する生徒はあまりいませんでした。生徒が考えた自分の考えについて、どうしたら互いに共有できるのか考えた結果、年度当初の1学期ぐらいに、Formsなどで匿名化したアンケートを毎年行うに至りました。名前が出ない形で表示されるため、自分が書いた内容が他の生徒には分からない状態で、生徒が投稿した内容を教員でフィードバックをすることにしています。自分の考えや発想が他から肯定されるといった感覚を持ってもらいたいという思いが根底にあります。1年間かけて、自分の考えがうまく伝えられるような足がかりとして、最初は匿名化から行っているところです。

また、自分の考えが書けたら、他の生徒と共有していきますが、3名程度が最適と記載しました。グループワークをする際、話してくださいと言って話せるのは、相当な訓練や事前の練習が必要だと思いますが、グループワークの際に役割を決めてやらせてみると、結構話せるようになります。例えば、あなたは司会をやってください、あなたは書記をやってください、あなたはこの人に対して質問をしてくださいと細かい役割分担を明確にして進めれば、合意形成や意見共有に慣れていってくれる実感があります。ですので、私の授業は、役割の関係で3名にしています。

班の考えを元に、もう一回自分の考えを書いてみるということで、矢印のとおりですが、生徒がどういうふうに考え方に変化があったかを見ています。

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授業実践

実際に授業の参考にしたのは、生命保険文化センターの教材や金融経済教育の課題と展開のテキストです。社会保障に関しては、厚労省において指導者用マニュアルが設定されており、社会保障制度で何を教えればいいかが全て記載されています。また、スライドには載せられていませんが、損害保険協会の『明るい未来へTRY!』なども使用しました。様々な参考資料を元に、自分の授業を構成していきました。

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実際に授業は3時間で行いましたが、「持続可能な福祉社会を実現するために、どのような社会保障制度が好ましいか」という視点で進めました。ここから時間毎にご説明したいと思います。

1時間目の授業では、社会保障制度とは何なのかをメインに、社会保障制度の特徴と課題を取り扱いました。社会保障制度の考え方等を文字にすると多くなってしまいますが、具体的な例として、保険証の事例を出してみました。左のカードは何なのかと尋ねた上で、これを提示することで医療費の負担が軽くなるといったところから説明していきました。

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授業をしていく中で、身近なことから、生徒が自分で課題や問いを見つけて、それを考えていくのが、今言われている探究的な学びにも繋がっていきますので、可能な限り身近な題材から自分で問いを生み出してほしいという思いで示しています。実際に出た問いとしては、「この保険証を貰えない人がいるのか」といった声が生徒から上がりました。もらえない人がいるか調べてみてはどうかといった形で、教員が提示した題材から生徒自身が何かしらの疑問や問いを持って、自分で考えていってもらえるような流れで、授業を進めていきました。

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社会保障制度の特徴は4つの柱がありますので、こちらもしっかりと触れました。年金の制度や公衆衛生などの概要説明をしていきました。後半では、社会保障制度の課題ということで、人口の話もしてみました。2022年の日本の高齢者は何%かという問いで、答えは29%です。これが40年後になると38%になり、身近な数字から社会保障制度の課題についても捉えさせていきました。

また、社会保障制度の課題である財源については、資料を使って考えさせました。戦後の男性の平均寿命58歳、女性61歳だったものが、最近になると20年以上も延びています。このデータには生徒も結構びっくりしておりました。更に、国の歳入歳出について、どういうところにお金が使われていて、どういうところからお金を集めているのかといった点を考えさせるために、こういった図も使いました。

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本校は卒業する生徒の約半数が就職、もう半数が進学になります。授業をしたのは高校三年生で、高三の就職活動の解禁は9月です。ですので、公民科の授業ではありますが、履歴書を書く訓練は必要だとは思いますので、私は授業ごとに振り返りをさせています。

生徒には書き方を教えながら、自分の考えを表現することを繰り返し行っています。これは1時間目の授業の中で、社会保障制度の課題と特徴について書かせてみたものです。

私は文章を書かせることにこだわっていて、4月最初の授業をしてみると、書かせて返ってくるものが、例えば授業が楽しかったといった質問とは全く違う答えです。書かせるときのコツとしては、主語を固定することです。「何々は」と書き出しを固定すると、その後の述語につながる部分は書きやすくなると個人的に思っており、そういった工夫を積み重ねつつ、公民科の授業の中で、9月からの就職活動や進路活動に繋げていくスタンスで行っています。

繰り返していくうちに、自分で書けるようになっていき、以前よりはしっかりと書けるようになってきていると思っています。

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次に2時間目です。2時間目からは、福祉社会の概念や自助・共助・公助を生徒に説明していきました。

社会保障のゴールは何なのかということで、指導要領にもあった持続可能な福祉社会というキーワードを元に、どんな方でも社会の中で同じように生活を送ることができるノーマライゼーションを実現するところから始めていきました。

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福祉的な工夫として行われているものを、駅にある坂道のバリアフリーやユニバーサルデザインの表示の写真を実際に見せながら、みんなが暮らしやすい社会とはどういう社会なのかを考えていきました。身の回りにはどんな福祉社会的な要素があるかから始め、最後には、社会保障制度はセーフティーネットの一環であることにも触れました。

その後、事例を出してリスクという視点で生徒に考えさせてみました。一人暮らしをするとしたら、どんな問題が生じるかという問いで生徒に聞き、生徒に自由に回答させました。例えば、お金がなくなるとか、生活習慣が乱れるなどの回答がありました。併せて、それに対して未然にできることとして、保険や貯金といった回答が出てきて、手立てとして生徒に示しました。

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問いの後、自助・共助・公助の概念を示していき、さっきの事例で出た解決策は「自助」に当たると話して、預貯金及び民間保険の説明をしていきました。また、預貯金と民間保険の違いを説明しました。貯金の特徴は貯め続けることで総額が増えていくものです。一方で、保険は月ごとの掛け金を払って、掛け金に応じた一定の額が保障される額ものです。また、貯金の目的は多様である一方で、保険は特定の損失に備えるものです。それぞれの違いや特徴について、この図を示しつつ、生徒に理解を促していきました。併せて、民間保険のところで、生命保険と損害保険の違いも触れました。

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生徒に対して、自分の事例を示しました。実は2年前に自転車で一回転して前歯を折ってしまいました。3本が丸々折れ、もちろん歯医者に行って治療をしてもらいましたが、治療費として掛かった金額が39万円でした。39万円に診察代がプラスされますので、トータルはかなりの金額でしたが、私は民間の自転車保険に入っていましたので、いくらか保障はいただけました。こういった教員の身近な事例などを取り入れつつ、自助の考え方を見ていきました。

最後に見せたいのは、社会保障制度の国ごとの比較になります。ここではアメリカの事例を出しました。アメリカは民間保険の部分がかなり大きく、実際の事例としては、盲腸で手術をした場合、1日当たり約1万ドル掛かります。今のレートで換算すると大体155万円だと生徒に話しました。日本だと10万円未満ぐらいでしょうが、国によって自助・共助・公助の考え方はかなり違っていて、制度面でも違うということを示しました。

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2時間目の終わりに、自助・共助・公助についてもう一度まとめさせました。徐々にですが、上手く書けるようになってきている印象でした。書く内容の質に関しては、教員による毎回のフィードバックが重要だと思っていますが、探究の学習では、教員がフィードバックするよりも生徒間の相互評価の方が有効だと言われています。書かせた内容を生徒同士で評価させ、生徒間で意見を出し合うことで、内容がブラッシュアップされていくといった書籍もありましたので、書かせる取組みを通して訓練を行いました。

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最後に3時間目の授業です。持続可能な福祉社会に向けた社会保障制度を考えてみました。身近な事例から福祉社会、社会保障制度を考えてもらいたいと思いがあります。

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一つ目の事例として、給食の無償化というテーマで進めました。東京都に関して言えば、今年から各自治体が給食費を負担する場合には、東京都で半額助成するといった取組みが始まっています。その結果、23区の学校の給食費は無償となっていますが、多摩地域は二分されており、多摩地域のうちの半分しか無償化が進んでいない現状があります。給食費無償化のメリット・デメリット、導入すべき・導入すべきでない、その理由は何かと、最後の合意形成の部分まで流れで行いました。

いきなり考えてみるのもなかなか難しいため、事前に資料を用意しました。今回は実際に無償化を導入した市長の声、導入に反対した市長の声、その自治体の財政状況、東京都の考え方など、諸々の資料を7点ほど用意し、複数の視点で生徒に考えさせました。例えば、賛成している多摩市の市長は「財政的には厳しいが、子どもが大事にされる社会にするために投資として必要だ」と言っています。反対に、導入に反対しているあきる野市の市長は「東京都が半分助成したとしても、年間で1億円以上の経常費用を増やすのは慎重に考えざるを得ない」と言っています。

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都立学校の生徒であれば、生徒1人1台のタブレット端末を持っています。端末をどのように活用するかが悩ましいところで、意見の合意形成や共有の場面で端末を使ってみようと思い、今回使っています。生徒が自由に書き込めるようになっています。

導入のメリットとしては、「お金を払わなくて済む。」や「無償で食べられる。」、「食事のバランスが取れる。」、「親の負担が減る。」といった意見が出ました。デメリットとしては、「財政的に厳しくなる可能性がある。」や「好きなものを食べられなくなる。」、「全部バランス良く出てきてしまうので、残す子が増える可能性がある」といった意見が出てきました。

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意見を出させた上で、班全体で導入すべきかどうかを考えさせた結果、このクラスは大体半数に分かれました。その理由を考えさせたところ、先ほどのメリット・デメリットで示されたものもありますが、そこになかった生徒の書き込みとしては、「今までは無償化ではなかったから不平等」といった、世代間の受益と負担の話に繋がる意見が出ました。

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続けて、最近多用されているベーシックインカムをテーマに進めました。政府が国民に一律で生活費を現金支給するというものです。先ほどの同様に、メリット・デメリット、導入すべきか、すべきでないか、理由は何かといった具合に考えさせました。資料としては、実際の日本の財政状況や、フィンランドが社会実験として導入した際の報告書などを用意しました。

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メリットとしては、「働かなくてもよくなる」、「自由に職を選べる」、「介護をしている人にとってメリットが高い」などの意見が出てきました。デメリットとしては、「働かない人が増えてしまう」、「経済破綻の可能性がある」といった意見が出てきました。

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最後まとめということで、再度生徒に書かせました。一例を紹介しますが、これを評価するのはなかなか難しいと思っています。私も問いの出し方として、質問自体がかなりアバウトだったため、回答も幅が広がってきてしまったことを反省しています。また、市民の声を聞いて、課題を出して、それを解決するスタンスを政治家や国が持つべきであり、実態に応じた政策をしていくのは、この持続可能な福祉社会を行う上での必要だと書いてきてくれる子もいました。

3時間やってみた反省としては、自助に落とし込むのが難しかったことです。共助・公助は今までの教科書で対応されていますが、自助への繋がりが弱かったのを反省しています。

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結びに

公民科の教員として、リスクなどを考えるにはどうすればいいかについて、事例を紹介します。今までの経済学では、人間はいつでも合理的な判断ができているという考え方が主流でした。しかし、実際我々がいつも合理的な判断をしているかと言われると、そうでないと分かるかと思います。例えば、服を買いに行くとして、世の中にある服を全部自分で理解をして、一番自分にとって満足度が高いのを買えるのかと言えば、そうではないはずです。自分が好きなブランドのものを買うとか、デザインで気に入ったものを買うとか、必ずしも合理的ではなく、限定合理性という考え方が結構出てきています。それが取り扱われている学問が行動経済学です。

要するに、今までの経済学に加えて、人間の心理的な要素を加えることで、実際に人間はどういった行動を取るのかを考える学問です。これの活用がリスクを考える一つのヒントになると個人的に思っています。行動経済学が授業の中でも活かしていけます。

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また、家庭科と公民科の双方で何を教えているのかを、まずは認識をしていかなければなりません。恥ずかしながら、正直なところ家庭科の授業で1学期に何をやったか言ってくださいと尋ねられても、しっかりと答えられません。他教科のことをうっすら分かっていたとしても、今何をやっているかは、意識を向けないと具体的には分かりませんので、教科間で連携を取るのも必要だと思っています。

最後にツールとして、合意形成、意見共有を行う際に使えるツールをいくつか紹介します。考えをまとめることもできますので、もしご興味ありましたら使ってみてください。

ご清聴ありがとうございました。

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