リスクに備えるための生活設計
介護
実際にかかる介護費用はどれくらい?
居宅か施設かで、介護保険からの給付も様々
介護サービスの利用計画であるケアプランには、「居宅サービス」を主とするタイプや「施設サービス」を利用するタイプなど、利用者の希望や状況に応じた種類がありますが、サービスを利用したときは、所得に応じてかかった費用の1割~3割を利用者が負担します。
では、公的介護保険の居宅サービスでは具体的にどのような例が考えられるのでしょうか。
ここでは、要介護3と認定され、自宅で生活を送る高田さんの1週間のケアプラン例とその費用を紹介します。
サービス利用の具体例
脳梗塞の後遺症がある人が自宅で生活を送るケース
高田さん(66歳、男性)は、妻の良子さん(58歳)との2人暮らし。定年退職後は夫婦で温泉巡りを楽しむセカンドライフを過ごしていましたが、1年前、高田さんは脳梗塞で倒れて右半身の麻痺と軽度の言語障害が残り、要介護3と認定されました。
2人は話し合いの末、良子さんが自宅で介護をしながら、介護保険の居宅サービスを利用して夫婦で無理のない生活を送りたいと考えました。土日は隣町に住む娘が手伝いにきてくれることも含めてケアマネジャーに相談し、良子さんの休息日を考慮したケアプランができあがりました。
- 2024(令和6)年度の介護報酬による。
65歳以上、一定以上所得者の自己負担割合は2割または3割
65歳以上(第1号被保険者)で、合計所得金額が160万円未満の人の自己負担は1割、160万円(単身で年金収入+その他の合計所得金額が280万円)以上の人は2割、合計所得金額が220万円(単身で年金収入+その他の合計所得金額が340万円)以上の人は3割です。
・合計所得金額とは、収入から公的年金等控除などを差し引いた後で、基礎控除や配偶者控除などを差し引く前の金額です。
・40歳~64歳の人や住民税が非課税の人などは所得に関わらず1割負担です。
自己負担額の軽減制度(高額介護サービス費)
1カ月の介護サービスの自己負担(1割~3割)が限度額を超えた場合は、超えた分が高額介護サービス費として申請により払い戻されます。