多様化する長寿社会に対する高齢者の考え方、生活の実態・意向等を把握し、これからの長寿社会のあり方を検討することを目的として実施した調査です。
当調査は、2019年から2021年にかけて当センターで開催した「人生100年時代におけるライフマネジメント研究会」(座長:京都先端科学大学 西村周三教授)における研究に資するために実施した「ライフマネジメントに関する高齢者の意識調査」(2021年6月発行)を前身とする時系列調査であり、今回が2回目となります。
「2023年度ライフマネジメントに関する高年齢層の意識調査」(2023年12月発行)
主な結果は次のとおりです(2023年12月公表のプレスリリースより)。
1.健康状態と医療・介護・遺族保障
(1)日常生活に支障が生じているのは80歳以上で顕著
(2)医療・介護費用の生活費に占める割合が高い80歳代以上
(3)経済的不安は「介護保障」「医療保障」「老後保障」の順で高い
(4)医療保障準備手段として「生命保険」が最も多い60~74歳
(5)遺族保障準備手段としての「生命保険」は、60歳代で「預貯金」と拮抗
2.家族状況、判断能力低下時の対応
(1)高い年齢層ほど多い家族形態は「単身」「自分(夫婦)と子と孫」
(2)判断能力低下時への準備は、「準備なし」が5割超だが減少、最も多い準備方法は「家族に自分の希望を伝えている」
(3)判断能力低下時の相談相手は、「子ども」、「配偶者」が過半数
(4)判断能力低下時の金融資産の取扱い方は、「適切に運用する」が最も高く31.9%
3.家計・就労・老後保障準備
(1)60歳代前半では「就労収入」が7割超、70歳以上では「公的年金収入」が7割超
(2)就労割合は3割強、退職・引退予定年齢は現在年齢の約5年後まで
(3)保険・金融に関する知識は、男性や60歳代前半で高い
(4)退職後の資産形成は「預貯金」「生命保険」が中心だが、60歳代前半では「NISA」や「iDeCo」も高い
4.生活満足度
(1)人生全般において後悔している事項は「学び」「貯蓄」「運動」の順
(2)生活満足度が高いのは、女性、長寿、高収入、高資産、健康について支障がない層
上記の詳細は、プレスリリースをご参照ください。また、調査報告書の全文を下記からご覧いただけます。